差別と日本人
非常に興味深い本でした。勉強になりました。
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友人が共産党機関紙赤旗の野中広務氏の特別インタビューの切抜きを送ってくれた。自民党幹事長など党の要職を務め我々とは対極にある保守本流の人と思っていただけに、インタビューの中身は大変ショッキングであった。自衛隊の海外派遣には慎重であるべきで、戦争放棄、恒久平和の憲法の理念を楯に卑怯者呼ばわりされても避けてきたことや、田母神元航空幕僚長の言動を手厳しく批判しているなど、これまでの野中像を覆すものだった。時を同じくして表題の本の広告に接し読みたくなり買い求めた。
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新聞書評が気になりすぐに注文したのですが、その重苦しいほどの内容にも拘らず、あっと言う間に読み終えてしまいました。
ここで書かれている両著者が『本音』を語っているのなら、私の野中広務という人への見方を随分と変えなければいけないと思いました。
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差別をテーマに、あの野中さんと辛さんが対談。当然、部落差別と在日外国人差別。けれどそれだけにとどまらず、夫婦・家族・兄弟についても考えさせられる内容でした。辛さんのコメントが、胸を衝きます。「あの野中さん」、ダーティーなイメージだった・・・けれど生き様のほんの一部分を知って、思わず唸ってしまった。予想以上の本でした。また時間をおいて読み返してみたいですね。
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